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この記事では、介護施設の相談員や管理者が、入居前の病院面談を行う際に確認しておくべき質問項目について、現場視点で整理していきます。
病院面談の“準備不足”は信頼に直結する
施設の相談員が、入院中の入居希望者について病院へ訪問する場面は少なくありません。
しかし、その面談の場で**「何を聞けばいいかわからず、会話が噛み合わない」**といった経験をされた方も多いのではないでしょうか。
特に、医療専門職との面談では…
- 専門用語が飛び交う
- 必要な情報を引き出せずに終わる
- 信頼を損なう印象を与えてしまう
といったリスクもあります。
実際に私自身も、準備不足のまま病院を訪問し、看護師からの説明に圧倒されながら「…で、結局どういう状態なんだ?」と現場に戻ってから振り返った経験があります。
結果として、施設全体の受け入れ判断や支援計画にも影響が出てしまいました。
病院面談に必要な「確認視点」
病院面談は、「施設が適切な受け入れ判断をする」ための情報収集の場です。
特に、以下のような視点での確認が求められます:
- 診断名と予後の説明(今後の状態変化を見据える)
- 慢性疾患や感染症の有無(ケア体制や感染対策に影響)
- 服薬内容や医療処置の有無(点滴、褥瘡、ストマなど)
- ADL(日常生活動作)や認知症状(介護人員配置への反映)
- 食事形態や嚥下機能、水分摂取の工夫
- 夜間の行動や排泄状況(ナイトケア体制への影響)
これらを網羅的に押さえておくことで、退院後の生活環境が安全かつ適切に整えられるかを判断できます。
現場で活用している「チェックリスト」
私たちの施設では、以下のような事前質問チェックリストを活用して、訪問前に確認内容を整理しています。
カテゴリ別の主な質問項目例:
- 【病状・診断】
- 現在の診断名と病状の進行見込み
- 慢性疾患の有無(例:糖尿病・心不全・認知症など)
- 【感染症リスク】
- 結核、MRSA、ノロなど感染症の有無と感染対策の必要性
- 【医療的処置】
- 点滴や褥瘡処置、ストマ管理などの有無と頻度
- 【ADL・認知症】
- 歩行・排泄・入浴の自立度
- 夜間の排泄、睡眠、不穏、徘徊などの有無
- 【食事形態】
- 嚥下状態、刻み・ミキサー・とろみなどの要否
このリストをもとに話を聞くことで、抜け漏れを防ぎながら、病院側にも「この施設は信頼できる」と印象づけることができます。
病院面談は「信頼構築の場」
病院面談は、情報を得るだけの場ではありません。
それは**「この施設は本当に大丈夫か?」**と病院側が見ている“面接”でもあるのです。
ですから、相談員自身の質問力・理解力・反応力が問われます。
逆にいえば、質問内容が的確で、返答も整理されていれば、
**「この人になら安心して任せられる」**という信頼を得ることができ、
スムーズな連携や退院調整にもつながります。
まとめ:病院面談には「準備」という名の信頼づくりを
今後、より医療依存度の高い方の受け入れが求められていく中で、施設側の医療リテラシーや面談スキルは重要な差別化ポイントになります。
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