福祉用具事業所を始める前に準備すべきこととは?現場目線で徹底解説

介護経営

はじめに

福祉用具貸与事業を始めるにあたって、最初に悩むのが「何を準備すればいいのか?」という点ではないでしょうか?介護保険事業所としての指定を受けるにはもちろん行政への申請が必要ですが、実際に運営を始める段階では、実務的な準備がとても重要になります。

今回は、10年以上福祉用具事業所を運営してきた実体験をもとに、開業後に必要な準備、特にレンタル用福祉用具の確保方法について詳しく解説します。これから参入を検討している方の参考になれば幸いです。


福祉用具事業の売上の柱は「レンタル」

福祉用具事業所の主な収益源は「レンタル事業」です。もちろん、販売もありますが、介護保険の適用範囲内で継続的な売上を見込めるのはレンタルです。

福祉用具の準備方法は2パターン

  1. 自社で商品を購入して貸し出すパターン
  2. 卸業者からレンタルで仕入れ、さらにエンドユーザーへ貸すパターン

それぞれのメリット・デメリットを見ていきましょう。


自社購入型のメリット・デメリット

メリット

  • 利益率が高い(レンタル料がそのまま売上になる)
  • 長期間レンタルされれば投資回収が早くなる

デメリット

  • 初期費用が高額(例:車椅子1台5万円 × 10台 = 50万円)
  • 在庫保管スペースや消毒設備の整備が必要
  • 消毒や修理の手間がかかる

卸業者レンタル型のメリット・デメリット

メリット

  • 初期費用がほぼゼロでスタート可能
  • 在庫管理や消毒作業が不要
  • 保管スペースも不要、運営がスリムになる

デメリット

  • 卸価格と販売価格の差が収益(例:1000円で借りて2000円で貸す → 利益1000円)
  • 利益率は自社購入に比べて低くなる

実際の事業所運営では?

私たちの事業所では、創業当初から卸業者とのレンタル契約型で運営しています。その理由は、以下の通りです:

  • 倉庫の確保、消毒設備の購入が不要
  • 初期投資を抑えて営業に力を入れられる
  • 利用者のニーズに柔軟に対応できる(在庫リスクがない)

これから福祉用具貸与を始める方には、まずはこのスタイルをおすすめします。事業が安定してきた段階で、自社所有型への切り替えも検討すれば良いと思います。


初期投資で考慮すべきポイント

項目自社購入型卸レンタル型
初期費用高い(数十万〜数百万円)ほぼ不要
倉庫必要不要
消毒設備必要不要
利益率高い低め
スタートの手軽さ難しいとても簡単

このように、卸業者との連携でスタートすれば、事業運営のハードルはぐっと下がります。


まとめ

福祉用具事業所のスタートには、行政の指定申請以外にも、運営のための準備が必要です。その中でも福祉用具の確保方法は事業の根幹を左右します。

✅ 初期費用を抑えるなら、卸業者との契約型がベスト
✅ 長期的に見て自社所有も検討すべき
✅ 保管スペースや設備投資を要するかどうかがポイント

ぜひ、今回の記事を開業準備の参考にされてみてください。


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