日々の業務に追われるなかで、「スタッフが自分で考えて動いてくれたらいいのに」と思うこと、ありませんか?
介護業界における人材育成は、時間も手間もかかる“終わりのないテーマ”のひとつです。
でも実際は、特別な研修を組まずとも、日々の関わりの中で育てていける要素がたくさんあります。
今回は、私の現場で実践している“配慮力”を育てるアプローチを一つの事例としてご紹介します。
電話ひとつにも「配慮力」は表れる
私がスタッフによく伝えているのが、「電話対応にも心づかいを乗せよう」ということです。
例えば、電話をかけるときに、いきなり
「お世話になっております、〇〇事業所の〇〇です」
と名乗るのではなく、
「介護保険でお世話になっております、〇〇事業所の〇〇です」
と、ひと言添えるようにしています。
このワンクッションで、受け手には
「これは介護保険に関する連絡だ」
という情報がまずインプットされ、そこから事業所名・個人名が続くことで、スムーズに理解してもらえるのです。
特に、ご高齢の方や軽度の認知症がある方と話す機会も多いため、いきなり名前を伝えるよりも、まず“話の入口”をつくってあげることが必要だと感じています。
ちなみに、当事業所の名称は単体では介護の事業所であると分かりにくいため、冒頭で介護保険との関わりを明示することで、“誰から・何の目的で”の認知がしやすくなるよう工夫しています。
“管理者ならどう動くか”を日々共有する
私はこのような細かな対応の背景や意図を、スタッフとできるだけ共有するようにしています。
業務指示だけでなく、
- なぜこの言葉を選ぶのか
- 管理者としてこの場面ではどう判断するか
- 相手の気持ちをどう捉えるか
という「考え方」そのものを、対話を通じて伝えるようにしています。
その積み重ねの中で、スタッフの行動にも少しずつ変化が見られるようになってきました。
たとえば、
- 利用者様の様子をよく観察したうえで声かけをする
- 他のスタッフの動きを見て、自主的にサポートに回る
- 曖昧なことはきちんと確認してから動く
といった場面が増えてきました。
これらは「教えられた通りに動いている」だけでなく、
“今、この状況でどう動くのがベストか”を自分で考えている証拠だと感じています。
スタッフ育成に必要なのは「共有と継続」
配慮力は一朝一夕で身につくものではありません。
でも、“なぜそうするのか”を言語化し、現場で共有し続けることで、必ず少しずつ根づいていきます。
スタッフ育成に悩んでいる方は、ぜひ一度、
「この場面で、自分ならどう配慮するか?」を、スタッフと共有してみてください。
考え方や視点を共有することで、行動が変わるきっかけが生まれるかもしれません。
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