福祉用具の納品や、訪問看護・訪問介護といった「訪問系サービス」を運営する事業所にとって、他の高齢者施設を訪問する機会は日常的にあります。
その際、サービスの提供内容はもちろんですが、「訪問時の立ち振る舞い」が、施設側からの信頼や再依頼の有無に大きく関わることをご存知でしょうか。
外部サービスだからこそ「見られている」という自覚を
私自身、施設を運営する側の立場も経験してきました。その中で何度も感じたのは、外部サービスのスタッフが訪問中にどう振る舞うかが、施設全体の雰囲気や印象に影響を与えるということです。
特に注意したいのが、施設にご家族や入居希望者が来られている「内覧中」のタイミングです。
ご家族や見学者からすれば、施設内で動いているすべての人を「施設の職員」だと捉えるのが普通です。外部サービスのスタッフかどうかを識別する手段はなく、結果としてその人の対応が施設の評価につながってしまいます。
無言ですれ違う=マイナス評価に繋がることも
よくあるのが、忙しそうに黙って通り過ぎるスタッフの姿を見た見学者が「なんだか感じの悪い施設だな」と受け取ってしまうケースです。
たとえその方が外部の人であっても、見学者からすれば「挨拶もない=職員の対応が冷たい」と捉えられてしまうのです。
一方で、笑顔で「こんにちは」と元気に挨拶するだけで、「あ、ここの施設って感じいいな」と印象ががらりと変わります。この違いは非常に大きく、信頼の第一歩になります。
施設の一員のような意識で接する
訪問中は、外部の人間であっても“その施設の一部”として見られるという意識を持つことが重要です。
例えば以下のような場面でのふるまいが評価されます。
- 施設職員や入居者とのすれ違いざまの笑顔と挨拶
- 内覧中のご家族やお客様に対する自然な対応
- 質問をされた際の丁寧な受け答えや施設スタッフへのつなぎ方
- 終了時の「ありがとうございました」という一言
これらすべてが、“サービスの質”とは別の評価ポイントとして蓄積され、結果として「またお願いしたい」と思っていただけるかどうかに直結します。
現場スタッフの士気にも影響を与える
さらに言えば、訪問してきた外部スタッフが明るく元気に対応している姿を見ることで、施設のスタッフ自身のモチベーションにも良い影響を与えることがあります。
「外部の人なのに、うちのご家族にも丁寧に挨拶してくれるなんてありがたい」
「この人が来ると、なんだか施設全体が明るくなる」
そんなふうに感じてもらえれば、自然と現場からの支持も得られ、施設内での立場もより良いものになっていきます。
明日から実践できる!チェックポイント
訪問系サービス事業所の皆さんに、ぜひ意識していただきたい立ち振る舞いのポイントをまとめます。
- すれ違う全員に、明るくはっきりした挨拶をする
- ご家族や見学者がいたら、職員と同じつもりで丁寧に対応する
- 目が合ったら微笑む・軽く会釈する
- 退出時には感謝の気持ちを言葉にして伝える
- 「外部だから関係ない」という意識を持たない
「人柄の見える接遇」が、信頼と仕事を呼び込む
施設に好かれる訪問スタッフとは、技術力やスピードだけではなく、「一緒に働きたい」と思わせる人柄やマナーを持った人です。
訪問のたびに信頼を積み重ねることで、再依頼や紹介の機会も自然と増えていきます。
サービス+αの対応が、選ばれる事業所を作っていくのです。
「こういう場面、どうふるまえばいいの?」
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