前回の記事では、発注ミスから始まるバタバタの現場体験を通して、
介護業界における価格競争のリスクと、その背景にある業務負担の実態についてお伝えしました。
今回はその続きとして、価格以外で選ばれる事業所になるための視点と、実際の取り組み例を紹介します。
他事業所のちょっとした“工夫”が光る
ある福祉用具事業者が実施していた取り組みで印象的だったのが、
利用者宅の玄関に無料でキーボックスを設置しているという話。
高齢者が鍵の出し入れ時に転倒するリスクを減らす工夫として、
これは保険対象外ながらも、安全・利便性・信頼性を提供するユニークなサービスの一つ。
こうした「痒いところに手が届く」対応は、家族やケアマネージャーからの評価にもつながりやすく、
価格以上の価値を感じてもらえるポイントになります。
差別化は「仕組み」ではなく「人」で生まれる
介護保険制度の枠組みの中では、特別なサービスメニューを作ることは難しいかもしれません。
しかし、現場でできるちょっとした気配りや声かけ、説明の丁寧さなどは、制度に縛られることはありません。
たとえば、うちのスタッフが気をつけているのは、
- お客様宅で靴をきちんと揃える
- 門が開いていれば、帰るときにはきちんと閉める
- 玄関先での一礼を忘れない
というような、**日常の一コマに宿る“心配り”**です。
また、急ぎの依頼が入ったときに、即座に対応できるよう常に心構えを持つことも、
お客様に「信頼して任せられる」と思ってもらう大きな要素となります。
社内文化としての「人の力」
こうした意識は、社内文化としても根づかせています。
うちでは、毎日の朝礼や帰社時の「大きな声での挨拶」を重視しています。
一見すると小さなことのようですが、これが日々の接遇にも現れます。
誰が訪問しても同じ基準で対応できるよう、人の力を磨き、活かす文化づくりが、実は最大の差別化ポイントになると感じています。
「価格で勝負しない」と決めた背景
そもそも私自身が「価格で差をつけよう」としていた時期もありました。
しかし、すぐに気づいたのは、1人あたりの書類業務の多さと利益率の限界。
例えば、利用者が増えればその分だけ、契約書・モニタリング・給付管理…書類が増え続け、現場も疲弊していきます。
価格を下げてお客様を増やすという戦略が、必ずしも持続可能ではないことを痛感しました。
また、過去に高級品の営業をしていた経験から、
「高価格でも価値を理解し、お金を出してくださる方はいる」と実感しています。
つまり大切なのは、“何を提供するか”以上に“どう伝えるか”。
その中で、人の力=営業やスタッフの対応こそが最重要であることを学びました。
差別化のヒントが知りたい方へ
もし、自社でも同じように
・価格以外で選ばれる理由を作りたい
・営業スタッフの対応を磨きたい
・独自の取り組みを考えたいけど、何から始めれば…?
と感じている方がいれば、個別のご相談も承っています。
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